2016-07-08

ラピスの森に降るジュビア

メキシコのレオンは雨が夕方から降る時期です。スペイン語を中学生のお友だちからときどき教えてもらいます。スペイン語の単語、特に文房具類の名前は面白い、他にも面白いものがいっぱい。そこで、単語をキャラクターの名にして物語を書き始めました。


                ラピスの森に降るジュビア 
 シージャとメサは、ラピスの森に迷い込んで、もう何日にもなる。シージャは、日に日に逞しくなっていくようだ、それに比べてメサは見るからに疲れきっている。シージャが見つけたクワデルノの広場に花が咲き始めた。名も知らない花、二人は「名前付け遊び」を始めた。あの青く見える小さな花はプルマと呼ぼう。赤く大きな花にはベンターナと付けた。丸くてぼやっとしたほのかな光を放つあの面白い花は、フォコと呼んだ。
 そこへ、二匹の変な生き物が現れた。平で丸い亀の甲羅みたいな物に手足が付いているもの。二人はそれをプラト名付けた。もう一匹は、背が高くほっそりしていて、体が少しクラゲみたいに透きとおっていた。二人はそれをバソと呼んだ。プラトとバソは、コンビのようにくっついて行動している。プラトが、シージャの目線を察したのか、ふっと止まり、目はないが、シージャの方に体を向けて様子をうかがっている。メサは怖くなり、シージャの後ろに隠れた。プラトとバソがゆっくり、二人の方に近づいてきた。シージャは、逃げるべきかじっとしているべきか、判断に迫られたが、足が動かなかった。だってこんな変な生き物今までに見たこともないのだから、どうしていいかわる筈もなかった。そのとき、空から大粒の雨が降ってきた。「ジュビアだー、ジュビアだー」プラトとバソがそう叫んだかと思うと、まっしぐらに、クワデルノの広場から去って行った。
シージャが「ジュビア?」と呟くと、メサが「この雨のことかしら?」と聞いてきた。「でも、どうして、雨が怖いのだろう?」二人は、変な生き物が逃げていった方を見ながら、首を傾げた。
  「レロホ~じゃ、レロホ~だからじゃよ。」と、森の奥の方から声がした。

                        ラピス/ lápiz 鉛筆、ジュビア/ lluvia 雨、シージャ/ sílla 椅子、メサ/ mesa 机、
                       クワデルノ/ cuadernoノート、プルマpluma /ペン、ベンターナ/ ventana 窓、

                        フォコ/ foco 電球、プラト/ plato お皿、バソ/ vasoコップ、レロホ~/ reloj 時計

0 件のコメント: